ワークライフバランスというよりワークシフト
ワークライフバランスにまつわる誤解
今まで働き方の理想について語る際、ワークライフバランスという言葉を使ってきました。
この言葉は一見するとワークとライフが対立軸に置かれているような印象を与えます。ワークとライフの比率が9:1だからけしからん! といった風に捉えられがち。
真に意味するところは、ワークとライフが調和するバランスを主体的に選択しよう! ということです。
人によっては5:5かもしれないし、3:7かもしれません。
このニュアンスがワークライフバランスという一語だけではなかなか伝わりません。
こうした意見は以前からあって、よりわかりやすくするために「ワークライフインテグレーション」や「ワークライフハーモニー」といった、調和を意味する単語を織り交ぜた言葉も提唱されています。
しかし、私の知る限りでは今ひとつ浸透していません。
もしかしたら、”ワークライフ”という言葉そのものが、「調和させるべし」というメッセージよりも「ワークとライフの分断」を想起させてしまうのかもしれません。
仕事観
私は、誰かのためにやっていることは全て仕事である、という考え方を持っています。
うちの代表の受け売りですが、「働く」とは「傍(はた)を楽(らく)にする」ということであり、家事をすることだって、家族を楽にするために行うことであり、「働く」ということである。仕事なのです。
その中には、今まで一般的に仕事と呼ばれていた「対価をもらえる仕事」も含まれるし、今まで仕事とは呼ばれていなかった家事や学業も含まれるでしょう。
ライフビジョンや信念がはっきりしている人ほど、そうした傾向は強いように思います。
彼らにとっては「仕事」であるかの判断基準は、対価をもらうかどうかではなく、自らのライフビジョンに従った活動か、ということになります。
ワークシフト
ここまで書いたことと、ワークライフバランスの定義における「ワークとライフの調和」が目指すところ、実はそんなに違いがないのではないか、という気もしてきます。
「調和」というのは、お互いが良い影響を与え合っている、一体である、ということです。
ワークとライフを調和させることを考えるのであれば、最初から一体のものとして考える、というのもアリなはずです。
「仕事」の意味を古い考え方から変容させていく。
仕事の定義を「対価をもらえる活動」から、「自らのライフビジョンに合った活動」に変容させていくこと。
それが、結果的にはワークとライフの調和をもたらす。
似たような言葉ですが、「ワークシフト」という言葉は、私のそうした考えに合っています。
少し前にリンダクラットンが本を出したことで、有名になった言葉でもありますね。
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リンダクラットンは著書、ワーク・シフトでこんなことを書いています。
古い仕事観のもとでは、仕事とは単にお金を稼ぐことを意味していたが、未来の世界では次第に、自分のニーズと願望に沿った複雑な経験をすることを意味するようになるのかもしれない。
私が働くのは、充実した経験をするため。それが私の幸せの土台だ。
彼女が表現する「充実した経験」と、私が考える「ライフビジョンに従った活動」は、たぶん近い意味だと思います。
そういえば、フローレンスに入社したのは働き方革命のコンセプトに惚れたからでした。
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働き方革命とワークシフト。2つの言葉もなんだか似ています。
id:workshiftouchan には、そんな想いも込めました。
ワークシフト、働き方革命はこのブログで最も伝えたいことの一つです。